20年前に輸入住宅を建てさせて頂いたお客様の処に伺ってきました。
何でもこの冬に雨が降ると、3階にある部屋のドアの上枠から水がポタポタ落ちてくるらしいのです。
昨日は朝から強い雨が降ることもあり、お昼過ぎに伺えばその様子が見えるから来て欲しいと言われ、早速状況を確認させて頂きました。
でも、雨がしっかり降ったにも拘わらず、何故か雨漏れはどこにもありません。お客様も不思議に思っていらっしゃる感じでしたが、経験上私は雨漏れではないことにピンときました。
そう、これは屋根裏空間の結露ではないかと思います。冬場は外気が冷たく、屋根の表面はひどく温度が低くなります。逆に室内は加湿器や暖房を入れて、高温で湿気が多い状況となり、その空気は上へ上へと上昇し、最後には屋根に近い屋根裏にまで到達します。
そこで低い温度の屋根の裏側に触れて、湿気が水分に変化する結露が発生し、天井の際からや壁の中を伝ってドア枠から出てきたのではないかと思うのです。
こうしたことが雨漏れのように私たちの目に見えるようになるには、それなりの時間が掛かります。それは、屋根裏が天井板で塞がれて見えなくなっているからです。
そうした水分が天井の石膏ボードに染みて、カビが生える状況になる為にはある程度の時間を要します。つまり、不具合が蓄積されているという状態にある訳です。
昨日は雨が降っていましたが、気温は名古屋で16度もありましたから、屋根は冷えておらず結露が発生する条件にはなりません。
勿論、私の推測が間違っている可能性だってあるかも知れません。その為に、出来るだけ早く天井の一部を開けて、天井裏の状況を確認すると共に、屋根からの雨漏れがないかもチェックする必要があると思います。
輸入住宅の雨漏れトラブルを疑っていらっしゃる皆さん、構造が腐る前にちゃんと原因を調査して適切な対策を打つことが大切ですよ。
<関連記事>: 屋根裏及び屋根裏部屋の結露対策(1) (2007年9月1日)
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