大分のレンガ積み輸入住宅の現場で、セルロースファイバーの断熱材を吹き込む前に張った不織布の様子です。
ここは2階の主寝室ですが、直径1.5mもある大きな半円形の木製サッシとそれを活かす為の吹抜けが重要なデザインとなっています。
屋根は45度の角度で上がる急勾配ですが、そこにも吸放湿作用のあるセルロースの断熱材を入れるのです。(これは、結構面倒で大変な作業なんですよ)
家で一番高い屋根の部分は、暑くて湿気の多い空気が溜まってしまう場所でもありますから、それらを如何にうまく吸収して戸外に放出するかを考えないと、屋根が腐ってくる恐れがあります。
屋根に通気層を設けるだけでも一定の効果はありますが、グラスウールのような無機質な断熱材では水分や湿気を留めてしまい、屋根の構造材を傷めてしまうこととなります。
特に勾配天井を利用した部屋の場合は、石膏ボードでその部分を塞いでしまいますから、腐敗が進んでも気付くことが出来ません。(屋根からの雨漏りと勘違いして、結露に気付くことがあるようですが・・・)
だからこそ、手間や費用が掛かっても、見えない処には高性能で効果的な自然素材を用いることこそ大切だとも言えるのです。
ローコストの住宅は、費用を安くすることが第一目標です。私たちの家づくりは、第一目標がそれではありません。そこに住む人たちが、長く快適に暮らせるだけでなく、メンテナンスさえすれば100年以上住み続けられる価値がある家を目指しています。
自然のものに囲まれ、自然の摂理を利用出来なければ、それらを全て達成することは出来ないと思いますが、如何でしょうか? その技術や財産を後世の日本人に引き継いでいかなければいけない、そう私たちは考えています。
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