コテ塗り風に扇形の模様を付けて仕上げられた塗り壁の外壁。
地中海のプロバンス風に見えるということで、20年近く前に流行したデザインですね。
でも、交通量が多い場所や黄砂や酸性雨などが降ってくるような地域では、そのコテ跡に汚れが沈着してしまいます。
更に追い打ちを掛けるように、温度変化などで外壁が伸び縮みして、ジョリパットのような塗り壁材にヒビが入ってしまうこともあります。その原因の多くは、コストを重視した為に下地作りを疎かにしたことにあるのですが、金額重視の傾向がある日本では仕方ないことかも知れませんね。
ジョリパットは、外壁の表面に塗った仕上げ材ですから、単にそれが割れただけではすぐに防水性に問題が起きる訳ではありません。ただ、サッシの周囲は、下地の防水紙がカットされる開口部でもありますから、弱点となる可能性が比較的高いとも言えます。(透湿性防水シートは、防水構造の最後の砦です)
私たちのように、下地にサイディングを張ったり、外部通気層を設けたりすることで、雨の侵入にハードルを作ることが出来ますが、それをするにはコストが必要です。
コストを低くしたいという家で、コストが高くなるような施工を敢えてやるということは、真逆の考え方が共存することになりますから、ほぼそうした施工をしていることはないでしょう。
ですから、サッシ周りや外壁の構造用合板のつなぎ目などで雨漏りしているという不安を感じたら、出来るだけ早めに原因を究明して正しい施工をすることが大切です。勿論、それを正すには、相応の費用を覚悟しなければなりませんよ。
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