屋根裏は、相当な高温多湿です

屋根裏は、相当な高温多湿です

棟換気のない屋根

最近ではローコストのアパートでも一般的となってきた棟換気。

屋根の一番高いラインに空気が抜ける通気口を設けて、屋根裏に溜まった湿気や熱い空気を外に放出するのが目的です。

でも、そういったことを知らなかったり、コストを少しでも抑えようとしたりする建物では、換気棟の施工は疎かになります。

こちらの美しい輸入住宅は、一見何事もない素敵な建物に見えますが、やはり換気棟の設置は一切ありません。ですから、新鮮な空気を屋根裏に取り入れたり、外壁の通気層の空気を引っ張り上げたりする為の軒通気の設置もありません。

一時期、火災の炎が軒裏から侵入するからという理由で、軒の換気口をなくしてしまうという住宅メーカーもあったようですが、そのリスクよりも家全体の換気が出来ないことの方が、もっとリスキーだということが分かっていなかったのかも知れません。(今は、防火ダンパー付きの軒通気材もありますが、私はダンパーなど然程意味はないと感じています)

よって、この輸入住宅の大きな屋根裏空間は、春から秋に掛けて蒸さるような暑さと湿気に包まれます。湿気が飽和状態になれば、屋根垂木や断熱材に水滴がたくさん付着しますから、腐りや劣化の心配が出てきます。

冬場は熱気が少なくなりますが、お風呂や料理などの生活から排出される湿気が屋根の冷たさに当たって、水滴の量はより多くなるはずです。そんな環境では、ねずみやダニ・ゴキブリといった害虫も繁殖しますから、健康被害も問題となります。

見た目の美しさには拘るべきですが、それは適切な施工や性能を満たしてこそのデザインでなければなりません。この梅雨の時期、多くの家で小屋裏の内部結露の問題が多くなり、相談頂く件数も増える傾向にあります。

屋根裏をチェック出来る構造になっていないおうちが殆どかと思いますが、点検口を開ければ誰でも簡単にチェック出来ます。この機会に是非屋根裏の結露を点検してみては如何でしょうか。

<関連記事>: 屋根裏の結露 (2017年4月28日)

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