今日は、愛知県知多郡美浜町のお客様から、家のチェックをして欲しいというご依頼を頂いて調査してきました。
ここの輸入住宅は、まだ築6年程度ということですから新築同然といった感じなんですが、至る処問題を抱えていらっしゃるようです。
名古屋や東京で手広く輸入住宅を施工していらっしゃる住宅メーカーさんなんですが、現場の監督者に商品の知識や施工の納め方の経験が乏しく間違った仕事をしているといった印象でした。
また、設計自体もいろいろミスがあったようで、屋根裏の不必要な場所に大きな梁(ハリ)が床面から飛び出していました。建てた後でお客様が住宅メーカーに問い合わせた処、全く不要な梁であったことを認めたそうですが、建築のプロならあり得ん話ですよね。
ですから、その後訴訟沙汰に近いところまで行ったそうですが、そりゃそうなるでしょう。
そんな中、お客様から一番気になるので見て欲しいと言われたのが、この屋根裏収納。発泡系のウレタン断熱材が、屋根面に吹き付けてあって、それを厚手のビニールシートで覆っています。
屋根裏の一番高い所は相当の熱と湿気があって、夏でもないのにまるで湿度100%の熱帯のようです。そういった状況ですから、ビニールや断熱材には黒カビが発生し、ビニールの上を水が流れているところがたくさん見受けられました。そう、これは一見雨漏りに見えますが、ひどい結露なんです。
発泡系の断熱材は、アイシネンのように空気を通すようなスグレモノもあるのですが、価格ありきで施工されるものは全く通気性がありません。(勿論、私たちはこんな断熱材は使いませんよ)
そんな断熱材の上からビニールを張っていますから、室内の暖かくて湿った空気が上がってくれば、自然とビニールの中で結露を起しますし屋根の野地板と断熱材との間でも水分が滞留して合板が腐ってきます。
ビニールもいい加減に張ってありましたから、湿気も入り放題。こうした湿気を外に逃がす工夫をしていれば、まだましだったと思いますが、棟木の上も完全に塞がった状態でした。
換気棟なんて材料は20年も前から一般的なのに、そうした施工がされていないのは、お金を惜しんだか施工や材料の知識がなかったかの何れかでしょう。
今日は、お客様に改善策のいくつかを提示して、それを効果的なものの順に実施していくように助言してきました。どことは言いませんが、HPは素敵でも施工が粗雑なビルダーはたくさんいますよねぇ(笑)
<関連記事>: 屋根裏及び屋根裏部屋の結露対策(1) (2007年9月1日)
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