19年前に新築した輸入住宅のペラ・ウィンドウのケースメント。(ケースメント・サッシは、このように横方向に開いていく窓です)
輸入サッシ、ペラ(Pella)の多くは、2枚のガラスの中に気密空間を作ったペアガラスが採用されていますが、こちらのサッシは少し様子が違っているようです。
よく見ると、室内側のガラスにはアルミのフレームが付いていて、そのフレームにはラッチらしきものがありますね。このラッチは、室内側のガラス・フレームを窓に固定したり、外したりする為に付いています。
つまり、ペアガラスのように気密性のある中空層を利用して断熱するのではなく、ガラスとガラスの間の空間を大きく取って、空気量で断熱性能を上げようという二重窓ガラスのサッシなんですね。
この場合断熱性は若干落ちるかも知れませんが、ガラス内で内部結露が発生しても内側のガラスを外して水分を拭き取ることが可能です。もしそれがペアガラスで発生すれば、ペアガラスや建具(障子)ごと交換しなければなりません。
ただ、この二重ガラスには欠点もあって、ガラスの間で結露すると建具の木部フレームに染みが出来てしまうのです。また、ここには小さな通気口が設けられているのですが、湿気や水分を外に出す反面、逆に雨水等の侵入を促してしまう側面も持ち合わせます。
ですから、雨の後は常に窓を開けて、室内側のガラスも少しの間外しておくという工夫をしないと、木の腐食の問題が発生しますね。
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