室内に雨漏りする原因は、外壁のクラックや屋根、軒下の隙間などいろいろな箇所が考えられますが、木製サッシのトラブルが原因であることもしばしばです。
また、外部をアルミで覆っているアルミクラッドの輸入木製サッシは、耐候性があるからと見落としがちになりますが、まず大丈夫と考えている部分が危ないかも知れません。
この写真は、新築から20年近く経ったカナダのキャラドン(Caradon)社のアルミクラッド・サッシですが、コーナーの部分に防水コーキングを塗ったような跡があります。
お客様がご自身でやられたようですが、アルミは熱で膨張・収縮をする割合が大きい為、つなぎ目が開いてきてしまい、コーキングも割れてきてしまったようです。
また、アルミで覆われた部分の内側は、木が露出した構造になっています。通常は、辷り出しの開き窓(ケースメント)ですから、この木の部分は建具(障子)が閉じた状態では隠れているのですが、気密パッキン材が劣化するなどしてくると、閉じた状態でも木の所まで雨水が侵入してくることがあります。
そうした雨水は、一旦入り込んでしまうと、その隙間に滞留してなかなか抜けませんし、次に雨が降ると更に水分が補充されます。
雨漏れの発生にはその他にも原因が重なることが殆どですので、サッシ自体の製造上、構造上の問題や家の施工手順や材料に間違いがある場合には、その原因の全てを解決してやる必要が生じます。(ですから、防水コーキングで処理すれば、当面大丈夫ということではありません)
台風や梅雨のシーズンではない乾燥した冬の時期こそ、こうした問題に対処する絶好の時期ではないでしょうか。雨漏りした輸入住宅にお住まいの皆さんは、専門家と一緒に是非漏水対策に取り組んでみて下さい。
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