Hurd社ダブルハングの交換用建具の断面構造

Hurd社ダブルハングの交換用建具の断面構造

ハード社ダブルハングの断面構造

先日、ハード(現シエラ・パシフィック)社のサッシのガラスが割れたということで、岐阜県飛騨市の輸入住宅に、この新しい建具(障子)を持って交換作業へ行ってきました。

古いサッシの窓枠を使って、新しい建具に装換するというアップグレード・キットで施工を行ったのですが、外から見てもどの窓が新しいのか、全く区別が付きませんでした。

さて、そんな交換用の建具なんですが、普段お目に掛かれない窓の断面構造が分かる写真をお見せしましょう。写真の下の方が、アルミで被覆された屋外側。そして右が建具のボトム側。写真の上が、室内側という配置です。

屋外側のアルミは、サッシの木部にピッタリと張り付くように作られていますが、その一部に溝のようになった隙間が空いています。これは、アルミの接合部やガラスとアルミとが接している部分から雨水が木部に侵入した際に、水分がそこに溜まって外へと排出されるような構造になっているものと思われます。

新しい建具には、こうした雨漏り対策も施されているようですが、アルミと木部をもう少し離した構造になっていれば、更にいい感じになる気がします。

あと、こういう部分はサッシにはめ込んでしまうと全く見えなくなってしまいます。でも、木口(こぐち)と呼ばれる木の断面が露出した処には、水を吸い上げる導管がいくつも走っていますから、ティンバー・ケアのような防水塗料を塗ってやる必要があると思います。

ただ、新築で窓を施工する際は、どの住宅メーカーでもこんな処まで塗装をしないのが一般的です。ですから、出来れば自分たちで窓を外して塗装をしてやることをお勧めします。勿論、私たちは、この建具を取り付ける前にこの部分まで塗料を塗ってあげたことは言うまでもありません。

何れにしても、アルミクラッドの輸入木製サッシは、常に窓を開けるなどして乾燥させておくことが大切ですよ。

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