既に会社がなくなってしまったカナダ アルメトコ社の輸入サッシ。
断熱性が高い樹脂(PVC)でフレームが作られていて、価格もお値打ちだったことから、ローコストを狙う輸入住宅ビルダーに数多く採用されました。
新築時にはいろいろメリットがあったサッシでしたが、製造したメーカーがなくなり、施工した工務店や住宅メーカーもアフターサービスをしない方針に転換した今となっては、お客様は路頭に迷うしかありません。
そんな中、お客様から修理を相談された岐阜の工務店さんから掃出しサッシのガラス交換についてお問い合わせを頂きました。
北米の窓メーカーは、大きなガラスの掃出しサッシには強化ガラスを二重(ペア)で使います。人間が衝突した場合の割れによる怪我を防ぐという意味と、防犯性を高めるという意味の2つの目的を果たすように考えられています。
ただ、強化ガラスは歪みに弱いので、先が尖ったもので一点を集中して叩くとこのように粉々に割れてしまいます。(野球のバットのように丸くなったものでは、絶対割れません)当然、くちばしが尖った鳥や鋭利な形の石が当たっても、同様に割れてしまいます。
こういう場合、窓メーカーに依頼してペアガラスを作ってもらうことは出来ませんから、ガラスの周囲の押し縁を外して実際のガラスの大きさや厚さを測ります。
それを元に国内でガラスを製作してもらい、再度現場でガラスの交換作業を行います。ただ、その際気を付けなければならないのは、押し縁を傷めないこと。
窓メーカーはありませんから、窓に付いていた押し縁を破損してしまうと、新しいガラスを入れた後に再利用が難しくなります。もしそうなってしまったら、サッシ全体の交換をする以外に手段はなくなってしまうのです。
窓の構造を注意深く確認して、ガラス寸法の計測や交換作業を慎重に行って下さい。また、ガラスを交換した後の防水処理も考えなければいけません。ですから、結構時間や手間の掛かる仕事です。
輸入住宅の新築やメンテナンス、コンサルやコーディネートをして欲しい、私と話をしたいという方は、お問い合わせ下さい。全国どこでもご相談を受け付けます。
窓やドアの修理・メンテナンスの概要は、リペア&メンテナンスのページをご覧下さい。尚、相談や問い合わせの前には、日々更新する記事をいくつかご覧の上適否をご判断願います。
※ この「お知らせ」ページは、「カテゴリー」や「タグ」のキーワードをクリックすることによって、興味のある関連記事を検索頂けます。どうぞご活用下さい。尚、写真及び記事の著作権は、当社に帰属します。無断での転載・引用はご遠慮下さい。