お店で販売されている製品と違って、住宅はあなたの生活スタイルや敷地の状況、資金的な要因などによってオーダーメイドで造られます。
現場に合わせて造るという意味では、建売り住宅であっても広義な個別オーダーと言えるはずです。
現場で手づくりされる住宅は、精密な工業製品と同じという訳にはいかず、バランスを取ったり調整したりして一番具合のいい状況を作り出さなければなりませんが、長年使っているとそれが徐々にずれてくることもしばしばです。
また、私たちが建てる輸入住宅は、建材としていろいろなところに自然素材を使います。
木製の玄関ドアやフローリング、天然石膏で下地を作るドライウォールのインテリア、外部がアルミで覆われた木製窓のアルミクラッド・サッシ、無垢の面材が使われたキッチンや洗面キャビネット、粘土を焼き上げたレンガ積みの外壁など、こだわれば全てを自然素材で造ることが出来るのが輸入住宅だと思います。
そこには、家づくりに対するお客様のこだわりや熱意があるのですが、いいもので造れば長持ちするという迷信めいた考えがあるのも事実です。では、いいものとは何でしょうか?
値段の高いもの?自然素材?耐久性のあるもの?メンテナンス・フリーなもの?いや、いいものって、自分が好きなものじゃないんでしょうか?それがたまたま自然素材の内装であったり、輸入住宅だったりしているだけだと思うんです。
でも、私が20年以上住宅建築に携わってきて、「輸入住宅はメンテナンスに手間が掛かる」とひしひしと感じます。自然素材は、経年劣化をしてきますし、長年太陽光や風雨に曝されれば、歪みや曲り、割れなどのトラブルも起こります。
そんな時、お客様の中には「こんなに手間が掛かることが分かっていたら、輸入住宅は建てなかった」という愚痴をおっしゃる方もいます。(半分、本心ではないかも知れませんが・・・)
じゃあ、その方は、何もトラブルがない家を建てたいと思って家づくりをされたのでしょうか。
木で出来た玄関ドアやサッシは雨で腐る恐れがあるというなら、国産のアルミの玄関ドアにすればいいのでしょうが、それが自分の好きな製品デザインだったでしょうか。
また、そうした素材で出来た住宅が30年以上も維持されているかと言えば、そうではありません。殆どの日本の建物は、30年以内に建て替えが行われているのです。つまり、何もトラブルがない家が、長持ちする家とは言えないというのが事実なんです。
私が考える「長持ちする家」とは、手入れをしてでもこの家と一緒に生きていきたいという家であり、手を掛けたら掛けただけの価値が感じられる家なのだと思います。
そこには、あなたが好きなもの、好きなデザインである必要があると思いませんか?長持ちさせたいと思える家は、何かしなくてはいられないから手を掛け、メンテナンスするのです。
勿論、そこには費用という問題が生じます。でも、アメリカ人のようにDIYでメンテナンスをするならば、その額は十分に抑えられるはずです。そうしたことが自分で出来ないなら、修理やリフォームのスケジュールを立てて、その時の為の費用を稼ぐ準備が必要です。
あなたの好きなものに囲まれ、そこで豊かに家族と暮らす。そんな文化を子供たちに受け継いでもらってこそ、本当の家づくりじゃないでしょうか。
輸入住宅の新築やメンテナンス、コンサルやコーディネートをして欲しい、私と話をしたいという方は、お問い合わせ下さい。全国どこでもご相談を受け付けます。
窓やドアの修理・メンテナンスの概要は、リペア&メンテナンスのページをご覧下さい。尚、相談や問い合わせの前には、日々更新する記事をいくつかご覧の上適否をご判断願います。
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