日本の住宅設備もいろいろお洒落なものが出てきていますが、どこかの設備メーカーが面白いものを発売すると、他社もすぐに追随して同じようなものを出してきます。
こういうマーケティング手法を、相手の商品に自社の似た商品を当てに行くという意味でミート(Meet)戦略と呼ぶのですが、市場がすぐに画一化してしまい個性が失われてしまいます。
日本人は、他人が持っているものやいいと言っているものが欲しくなる習性がありますから、同じものを手に入れると安心します。昔、「赤信号、みんなで渡れば怖くない」なんてTVで言ったお笑い芸人がいましたが、将にその状況が好きなんです。
勿論、日本人に似通った感覚のある中国の人も同じようなところが見受けられますが、欧米の人たちは、ブランドと自分たちの分を区別していますから、同じブランドのものを皆で持つということは少ないようです。
逆に言えば、同じであることを嫌がる傾向にある為、今の流行から独自のものに進化しようとします。だから、素材やデザインに変化を与えようと常に行動しているのです。
デザインは、イタリアからスタートし、ヨーロッパへとそれが伝播していきます。その後、アメリカに渡って、やがて日本へと辿り着くと言われています。
例えば、この写真の洗面は如何でしょうか。これは、アメリカの洗面キャビネットを販売・紹介するサイトのものですが、キャビネットは床に接しておらず、宙を浮いて壁に張り付いた状態です。
そうすることで、足元にも間接証明を入れて床を照らすなんてことも可能ですし、足の指先も当たるものがなくてスッキリしています。
ただ、日本の住宅の多くは、床から給水・排水する管を立ち上げることが多く、壁の中に配管を仕込ませるという施工をあまりしない傾向にあります。
写真のようなデザインをやってみたいのであれば、プランニングの段階で予めこうしたデザインのものを想定しておく必要がありますが、住宅メーカーやビルダーの多くはあまりトレンドに敏感ではありません。
家づくりをする皆さんは、まず自分自身のセンスを磨き、それを施工会社に伝えていくということをしなければなりません。当然、そこには色という一番大切な要素も含まれてきます。
ただ、施工上の納まりや問題点、気遣いすべき注意点まで分かって業者をリードしていくことは、素人の皆さんには不可能なことです。
だからこそ、変化するトレンドを常に勉強し、新しいものを提案していけるだけの知識と経験のあるビルダーと家づくりをしていかないと、楽しい家づくりとならないことを忘れてはいけません。
でないと、床に配管をしてしまい、洗面を据え付ける段になって配管をやり直ししなければならないなんてことになってしまいます。(実際にこうしたトラブルが多いのも現実です)
そういった意味では、設計だけでもダメですし、センスやデザインだけでも片手落ち、ましてや施工がいいだけでは美しい輸入住宅は出来ないのです。全てを高いレベルで実現してこそ、本物と言える気がしますね。
こうしたデザインの建築をご希望の方は、ご相談下さい。尚、相談や問い合わせの前には、日々更新する記事をいくつかご覧の上適否をご判断願います。
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