先日、他社建築で基礎の上に載せる土台の木、ダッカーウッドのお話を書きましたが、今回その上に集成材の柱が立ちました。
この他社の現場は在来工法ですので、私たちの2x4工法の輸入住宅のように土台の上に床組みを載せてから、柱や壁を立てるやり方ではありません。(2x4でも床高を抑える為に床組みをしないネタレス工法を使う場合もありますが・・・)
さて、ご覧のように5つの材木ピースを接着して、1つの柱にしているのが分かりますね。集成材は、違う材木を少しずつ貼り合わせて作りますから、木の目が別々の方向を向いているので、1つの木片が湿気等で曲がろうとした場合、それに接する木片がその曲りを抑えます。
そうしたことで、一定の強度アップや歪みが起りにくいという特性があるのが集成材です。
ただ、若くて痩せた安い間伐材を利用して作られますから、白太と呼ばれる柔らかな辺材が多く、木目も詰っていないのです。(材木の固い赤身の中心は、心材と呼ばれます)つまり、集成材は、シロアリにとっては食べやすいということでもあります。だから、薬剤を使った防蟻処理が必修となる訳です。
また、接着剤で1つの柱にしていますから、接着剤の強度が落ちてくれば、木片が剥がれるリスクが生じてしまいます。(実際に建ててすぐにそうした剥離が生じたケースもあるようです)確かに、無垢材でも木に割れが入るということが起りますが、自然な割れは全体の強度にあまり関係することはなく、部分的な割れに留まることが普通です。
他人はどうか分かりませんが、どうしても使わざるを得ない場合を除いては、人工的なものを極力使わずに建築出来ることが、私は理想だと思っています。私たちの考えに共感され、施工を希望される方は、ご相談下さい。
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