プリンスですが、王子様じゃない

プリンスですが、王子様じゃない

輸入住宅の窓やドアなどの開口部には、装飾のある枠材がよく使われます。一般的には、これをケーシング(Casing)と呼ぶのですが、この飾り枠をもっと豪華にしたいということで、開口部のコーナーのところにプリンス・ブロックという飾りコーナーが使われます。

名前から想像すると、中世ヨーロッパのどこかの王子様にゆかりのある飾りなのかなとも思いますが、そうではありません。このプリンスは、英語で「Plinth」と書いて、柱を支える台座(柱脚)部分を表しています。

昔の建物は、開口部の強度を保つ為にその周囲に柱材を用いていて、その土台としてプリンス・ブロックを使っていたという訳です。それがいつしか柱の上部にも使われるようになっていったと考えられます。

輸入住宅でもよく使われるプリンス・ブロックですが、写真のようにケーシングのセンターに取り付けることが必要とされます。

でもケーシングの大きさを計算せずに、大きなプリンス・ブロックを調達したりすると、センターがずれてケーシングの外側に大きく張り出したプリンス・ブロックのデザインになってしまいます。

なんちゃって輸入住宅じゃもったいないですから、注意して下さいね。

こういう興ざめなデザインの飾りが付けられてしまうのは、ビルダーの勉強不足以外何ものでもありません。是非、知識や技術のある建築屋さんを見つけて建てて下さい。こうしたデザインの建築をご希望の方は、ご相談下さい。

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