これは、施工から20年近くなるマーヴィンの古いフレンチ・ドア。アルミクラッドの両開きのフレンチ・ドアは、輸入住宅好きにとっては憧れのひとつ。
耐候性に優れたアルミの白い外枠とウッディなパインの室内枠とが合わさって、絶妙の高級感がある上に、屋外に向けて左右に開くドアが欧米の豊かさを感じさせてくれました。
ただ、この時代のMarvinの製品には、防水性が多少悪かったものが存在していたような気がします。まあ、この時代の木製クラッド・サッシは、どこのメーカーのものでも防水性の問題を抱えていたのかも知れません。
勿論、今日こうした問題は、製品の改良などで随分解消されたようには思いますが、木を使った自然素材であるということを常に忘れてはいけません。
このドアは、恐らくアルミの枠材のつなぎ目の防水処理が悪くなってきて、隙間から雨水がドアの木部へと侵入してきたのだと思います。その為、水分を吸った木部が膨張し、更にその隙間を広げるという悪循環に陥ってしまったという感じでしょうか。
途中でお客さんもそれに気付いて、テープで枠の脱落を抑えるということをされたようですが、アルミで覆われた部分の木が腐ってくることは止められなかったのでしょう。こうなると、ドアばかりか、サッシ枠(窓枠)にも影響を与え、それが最後には構造体の劣化へとつながる恐れも生じます。
ドアを開けないからいいやなんて言って放置することはしないで、防水コーキングを打つなり、早めにドアや窓を交換するなりするようにして下さい。今の新しい輸入サッシであれば、もうこうしたトラブルは起きないはずですから・・・。
何れにしても、私たちのような専門ビルダーに早めに相談されることをお勧めします。
輸入住宅のメンテナンス・修理でお困りの方は、お問い合わせ下さい。窓やドアの修理・メンテナンスの概要は、リペア&メンテナンスのページをご覧下さい。
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