昨日、大津のお客様の処に伺って、ロジェールのレンジコンロ TS-40の状況調査及びメンテナンスを行ってきました。
配線やガス等の状況を把握する為には、機器を覆っている黒いカバーを外す必要がありますので、ゴトクやバーナー、スイッチのツマミ等を全て外しました。
ただ、コンロを固定している部品は、殆どが隠れた場所にありますし、ビスといったものも錆びたり劣化したりしていましたから、ここまでするのに相当時間が掛かりました。
一見すると点火プラグや配線には問題がないように見えましたが、点火を制御するリレーターミナルが焼けて一部溶けている状態でした。
この状態では、いくら点火プラグを磨いたり、配線を新しいものに交換したりしても、肝心の心臓部がいかれていますから、点火スパークの復旧は不可能です。
勿論、リレー部品を調達出来れば、点火プラグ等も一緒に調達して修理は出来ると思いますが、そうした部品は国内では手に入らない状況です。
ですから、火が立ち消えするという問題だけに焦点を集中して、吹きこぼれ等の清掃やガスの噴出口の詰まりのチェック、錆びたバーナーヘッドの穴の復旧や錆びや汚れの除去を行いました。
部品がない状態ですから、完璧な復旧が出来た訳ではありませんが、バーナーヘッドの周囲の穴からはきれいに青白い火が出てくるようになりましたし、コンロ自体やその周囲もきれいにすることが出来ました。
構造的には比較的簡単なものですから、自動点火といった機能を除けばもう少し長くお使い頂けるように思います。
ただ、吹きこぼしなどで、バーナーの穴が塞がれてしまったりすると、ガスが違う処から出て他の部品を火で焼いてしまう恐れはありますから、こまめな掃除は続けていって欲しいと思います。(穴が一部塞がれると他から強い火が噴出し、バーナーヘッド自体も焼けて溶けますから危険です)
勿論、メンテナンスに伺った際には、私たちの仕事のやり方をお客様にもご覧頂き、道具や材料といったものもレクチャーさせて頂きました。
<関連記事>: 部品はないが、やるだけやるか? (2022年10月3日)
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