お知らせ : ページ 27

この形状の交換部品は廃番です

こちらは、マーヴィン(Marvin)製のインテグリティ・シリーズで使われていたウェザーストリップ(気密パッキン材)。

スライディング・パティオドア(掃出しサッシ)のサッシ枠に装着されているものですが、チューブ状のパッキンが付いているのが特徴です。

通常、掃出しサッシのウェザーストリップは、ドア枠の両サイドと上枠に付いていますが、このチューブ状の部分はインテグリティの上枠用のものには付いていませんでした。つまり、側枠専用のウェザーストリップが、写真のものになるのです。

ドアを閉める際には、ドアをドア枠にぶつける形になるのですが、どうしてもそこの部分に隙間が出来る恐れがあるということで、防雨・防水・気密の為にインテグリティではチューブ状のパッキンで隙間を埋めようとしたのかも知れません。

ただ、この特殊なウェザーストリップは、何年か前に製品に取付けられず廃番となってしまいました。ですから、交換用の部材としても手に入れることが出来なくなったのです。

でも、上枠用のウェザーストリップを側枠にも取り付けるということで、交換自体に問題が発生することはありません。(マーヴィンの取付け標準でも、この方法が正しいとされています)

インテグリティの掃出しサッシ用のウェザーストリップは、今でも部材メーカー経由入手することは可能ですが、価格がべらぼうに上がっているようですから、交換が必要な方は早めに調達することをお勧めします。

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修理したのか分からないでしょ

先日、屋外側の防水処理や室内側の木部の防水塗装を完了したサッシの建具を現場へ取付けに伺いました。

輸入窓は、マーヴィン(Marvin)製のアルミクラッド木製サッシのケースマスター(ケースメントサッシ)。

建具(障子)の下枠が雨漏りで腐って、ほぼなくなってしまった状態でしたが、ご覧の通り見事に復活しました。

あの腐り具合であれば、普通の住宅メーカーなら窓枠ごと全交換という感じでしょうが、知らない人が見たらどこを直したのか分からないくらいきれいに修理出来たと思います。

建具の下枠は建具の重量が最も強く掛かる場所ですから、下手な補修では強度が出ません。

また、オペレーターを接続するガイドレールやアーム・ブラケットは、下枠が腐ったせいで位置が分からなくなっていますから、どこに取り付けるのかも慎重に判断しなければなりません。

これが違ってくると開閉がスムースに出来なくなったり、最悪窓が閉まらなくなったりしますから、そういうことに気遣いをしながらの作業も必要です。

マーヴィンは国内市場から撤退していますから、従来の建具交換は出来ません。こうした建具の部分修復が出来る業者さんも限られていますから、皆さんの周囲でも専門知識のあるプロを確保しておくことは、輸入住宅を長持ちさせる為には非常に大切になります。

そういう知識と腕のある人を見付けておけば、将来も安心出来ますよね。

<関連記事>: 木部修復後の外部防水 (2023年12月6日)

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木部修復後の外部防水

サッシの雨漏れで木部が腐ってしまった建具(障子)の木部の修復が完了し、屋外側の防水処理を行っています。

こちらの輸入サッシは、マーヴィン(Marvin)製のケースメントサッシ(ケースマスター)と呼ばれる竪辷り(たてすべり、横に開いていく)窓の建具になります。

一見非常に頑丈で雨漏れするようには見えないアルミクラッドサッシですが、ペアガラスの周囲や外装のつなぎ目の防水材が機能しなくなって、その隙間から雨が徐々に浸入するという不具合が発生します。

写真は、今回改めて防水処理を行う際に、マスキングテープを張った様子ですが、雨が隙間から漏れて少し黒く染みが付いているのが分かります。

本来はここまで徹底して隙間を埋めることはありませんが、古くなって隙間が開いてしまっているような場合は、排水を促す水抜き場所も状況によっては防水処理を実施することがあります。

今回は、これだけ多くのテーピングをしていますから、防水処理の手間も非常に掛かっていますが、将来のリスクに備えて怪しい場所は全て防水することとしました。

サッシの雨漏れは、知らぬ間に木部内部に入り込んで中から腐らせるという状況ですから、そうなる前にやっておくことが重要です。その為には新築から10~15年経った時や10年毎の外壁の塗り替えの際にサッシの防水補修をやって頂くことをお勧めします。

<関連記事>: 木部を修復したサッシ建具 (2023年11月26日)
<関連記事>: 修理したのか分からないでしょ (2023年12月7日)

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サッシメーカー不明のウェザーストリップ

豊田市のお客様からウェザーストリップ(窓の気密パッキン材)を交換したいというご相談を頂きました。

輸入サッシの隙間をなくし、防水・防雨・気密・断熱・防音といった機能を担うのがウェザーストリップですから、劣化があれば定期交換が必要です。

図面上では、ペラウィンドウ(Pella)又はニューキャッスル(New Castle)という表記になっているそうですが、お客様がペラの代理店に問い合わせをしてもペラのサッシではないという返答があったそうです。

そこで、このウェザーストリップが使われているのが、ニューキャッスルではないかということで、私共に連絡がありました。

写真がそのウェザーストリップの断面を撮ったものですが、私が推測するにニューキャッスルの輸入ケースメントサッシに使われているものとも違うような気がします。

ただ、実際にサッシの詳細を確認した訳ではないので、私の推測が間違っているのかも知れませんが、このデザインのウェザーストリップには見覚えがあります。

非常に特殊な形状をしているので覚えているのですが、こちらのものを入手するのは相当大変だった気がします。勿論、代替の汎用部材があればそれを調達するのですが、なかなかそういうものもなさそうな寸法・形状をしています。

少し時間は掛かるかも知れませんが、金額と納期がお客様に合うようなら、部材を手配出来るように努力してみたいと思います。

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フラットなピーチツリーのドアヒンジ

会社がなくなりドア自体が入手不能となって随分年月が経ちましたが、交換用部品の方も手に入れづらくなったピーチツリー(PeachTree)。

このメーカーのドアヒンジは、非常に特殊で他のヒンジ・メーカーのものでは代替が利かないというのが現状ですが、それでも何とか部材メーカーから調達をしてきました。

また、ピーチツリーのドアヒンジはいくつか種類があって、その多くは既に手に入らなくなっているのですが、今回新たに種類の違うヒンジを手に入れました。

写真右が今まで調達していたヒンジで、形状が大きく湾曲しているのが分かりますでしょうか。そして、写真左が今回新しく調達可能となったドアヒンジです。

左右の蝶番は曲がっておらず、机の上で広げるとフラットな状態になりました。そういう点では、他社のドアに付けている通常のドアヒンジと同じ感じにも見えるのですが、左右の蝶番の大きさが異なっています。

そこは今まで調達してきたドアヒンジと同じと言えますが、左右それぞれの蝶番の幅は湾曲したドアヒンジとも全然違います。

わざわざ特殊なドアヒンジをいくつも採用しなくても、汎用性のある一般的なドアヒンジを取付けてくれれば楽なのに、何故ピーチツリーはこんな変なヒンジを採用したんでしょうね。

何れにしても、これからは湾曲したものもフラットになるものもどちらも調達可能ですから、ピーチツリーの玄関ドアなどでドアが下がって開けづらいという不具合の方はご相談下さいね。

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網戸ローラーも改善しましょう

こちらは、先日滋賀県のおうちで交換してきた輸入網戸の戸車部品です。

サッシは、ローウェン(Loewen)のスライディング・パティオドアですが、このサッシの戸車は結構交換したいという要望が多く聞こえてきます。

交換の原因は、網戸の開閉がしづらいというものですが、網戸の高さや左右のバランスが崩れていたり、窓枠に建物の荷が掛かって圧し潰されて変形しているというのがあるかも知れません。

また、写真の古い戸車を見て分かると思いますが、鉄で出来たローラー部品の周囲にゴミが絡まっていたり、錆びて動きが悪くなったりしていました。そこで、網戸レールの上を走るローラー部品を、ナイロンで出来た製品にしてみました。

このローラー部分は網戸の下枠の中に隠れて見えなくなっていますので、太陽の紫外線で劣化する恐れもありませんし、樹脂ですからクッション性もよく、レール部分を傷めることもありません。

ローウェンの古い掃出しサッシの網戸は、こうした鉄製のローラー部品が付いた戸車ですから、20年近くお使いでしたら交換することをお勧めします。

勿論、交換の際は、網戸の建て起こしや高さの調整を行うことをして頂くと、見違えるようにスムースに動くようになるかも知れません。

輸入サッシに限らず、おうちは日頃のメンテナンスで快適に暮らせるようになりますから、細かな場所の掃除や補修をお忘れなく。

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電気は自前で

最近、ソーラーパネルやそれに伴う電気機器を購入しました。

会社にはパソコンやエアコン、照明器具といったくらいのものしかありませんから、大して電気は使いません。

でも、地震などの災害が発生したり、EVの普及などで電力不足が生じたりすることが将来あるかも知れないと、ある程度電力の自給自足が出来るようにと考えるようになりました。

勿論、昨今の電気代の高騰といったことでも意味があるかも知れません。ソーラーパネルは、200Wのものを2つ用意しました。通常のソーラーパネルはそのままでは直流電源となりますので、ポータブル電源に接続して蓄電して使うというのが一般的です。

勿論、ソーラーパネルからポータブル電源に蓄電しながら、家電製品をつなげるという方法もありますが、そうするとポータブル電源の電池の劣化が早くなります。

また、ソーラーパネルの電気を交流電源に変換して家電に電気を供給する方法もありますが、太陽光発電のパワコンと呼ばれる大きめの機器が必要となります。

そこまでお金を掛けてやるなら、屋根に太陽光パネルを載せて大容量の電気を発電するなんてことになる訳ですが、小さな事務所ではそこまでやる必要もありません。

そこで、ソーラーパネルにマイクロ・インバーターと呼ばれる小型の交流変換器に接続して、そこから建物のコンセントへ電気を逆流させるという方法で事務所の電気を賄うことにしました。

これなら、高電圧による危険も少ないですし、簡単に少しの電気を自給自足出来るようになります。

まあ、太陽任せの電気ですから、曇ったり雨が降ったり、夜になったりすれば電気の供給が抑制(又は停止)されますから、せいぜいお遊び程度のことですが、それでもいざという時には、最小限の自給自足は可能となるはずです。

因みに、万一や野外で使用出来るように、ソーラーパネルに接続出来る大容量のポータブル蓄電池も手に入れました。化石燃料ではなく、自然エネルギーで作った電気を自前で使うことが出来る世の中になってきたんですね。

因みに、今回揃えた機器のシステムは8万円ちょっとですから、挑戦する気持ちと若干の知識だけですぐに元が取れるかも知れませんね。

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回転軸が抜けた開閉金物

こちらは、昨日滋賀県のおうちで外してきた破損したオペレーター(開閉金物)です。

サッシは、ローウェン(Loewen)のケースメントサッシですが、クランクハンドルを回しても窓を開けたり閉めたりすることが出来ませんでした。

お客様からメールで写真や状況をご案内頂き、オペレーターの回転軸が折れて金物が機能しなくなったのが原因と判断して、新しいオペレーターを手配しました。

窓の開閉方向は左右ありますし、窓の大きさによってオペレーターも様々使い分けられますので、それらを慎重に確認してからの調達です。そして、昨日お客様のおうちへお邪魔して、オペレーターの交換作業を無事に完了してきました。

現場の周囲は田畑や林が存在し、冬ともなるとカメムシやテントウムシが窓枠と建具(障子)との隙間に入り込んで越冬します。

その為、窓を開けると虫やその死骸がたくさん窓の周囲に張り付いていて、それが窓の開閉を阻害してオペレーターの操作がしづらくなっていたのだろうとも思います。

今回のオペレーターの破損は、閉めづらい窓をハンドルを回して無理矢理閉めようとしたことが原因ですが、窓の掃除の不足によってそれを助長したことも遠因ではないでしょうか。

サッシやドアは、日頃の手入れがその寿命に関係してきます。こうしたトラブルを回避する為にも、掃除や潤滑剤の塗布といったことを心掛けるようにして頂きたいものです。

また、サッシ建具の木部も塗装が劣化してきていましたから、木部塗装と一緒に外部のガラス周囲を防水処理することもお忘れなく。

<関連記事>: 部材の特定はお客様にてお願いします (2023年9月30日)

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何とかしたいのは分かるけど

こちらは、輸入玄関ドアのドアヒンジです。

分厚い真鍮で出来ている蝶番が、長年使用してきたことで心棒周辺が摩耗しています。

また、摩耗したことで、ドア側の蝶番がドア枠側の蝶番よりも下がっている様子も見受けられます。

これを何とかしようとしたのか、蝶番を取り付ける為にドアの木に切り込みを入れた場所よりも蝶番の位置が上にずらされているようです。

ただ、位置を変えたにしてもヒンジの摩耗が止まる訳ではありませんから、更に重さでドアが下がっており、敷居にドア下が擦ってきたり、鍵の位置もずれてロックが掛けられなくなってきている状態です。

それにしても変なことがあります。それはドア側の蝶番の位置。

蝶番が摩耗して下がってきている場合、ドア位置も同様に下がってきますから、蝶番の取付け場所を定位置よりも下にずらして調整するものなんですが、写真では逆に蝶番位置を上げています。

こんな状況ではドアが更に下がった状態になってしまいますから、ドアの開閉がしづらくなったり鍵が掛けられなくなったりする要因になるはずです。

元々の取付け自体がおかしかったのか、ドアに3つ付いているドアヒンジがそれぞれ異なった状況で取り付けられているのか、途中で何らかの調整を行ってこうなったのか、この写真だけでははっきりしません。

神奈川県にあるおうちですが、実際に現場に伺って玄関ドア全体の納まりがどうなっているのかを確認して、バランスを見ながらヒンジ交換やドア位置の調整といったことを総合的に行う必要がありそうです。

因みに、お客様はこちらのドアをピーチツリー製とおっしゃっていましたが、ピーチツリーにはこのドアヒンジが付いていることはありませんから、恐らくカナダ製の輸入ドアではないかと思います。

(ピーチツリーのドアヒンジは非常に特殊ですから、お客様の言葉だけで部材を調達してしまうと、取付け出来ないなどの失敗をしてしまいます。調達する前に写真などで部材を確認をすることが非常に大切だと思います)

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趣旨は分かるが、負担は増える

本日、2025年4月から施行される建築基準法の改正概要と建築物省エネ法の説明講習会へ行ってきました。

国土交通省の若手が来て2時間説明をしていったのですが、「後は資料を確認して」だの、「計算ソフトを使って」だのと細かな説明がない講習会は時間がもったいないという気がしてなりません。

話の内容は、「構造が一定の強度に達しないと判定が不可になって建築確認申請が出来ないよ」、「省エネ仕様が悪いと確認申請は通らないよ」、「そういった内容が分かる資料を添付するように義務付けしますよ」、「中間検査や完了検査ではその内容に不備があると通りませんよ」ということでした。

日本の住宅のレベルアップを狙っているのでしょうが、家は性能じゃないということが分かっていないのか、地球温暖化を止めるにはまず建物のスクラップ&ビルドを止めて、50年以上の築年数でないものは解体させないとかいう法律を作るとかしないといけないように思います。

それにしても、頂いてきた資料の厚さや数は半端じゃありません。ということは、私たち建築屋が国に建築の許可を貰う為には、膨大な作業と今以上のお金を掛けて設計・施工を行う必要があるということです。

確かに建売りのような貧弱な住宅は減っていいのですが、庶民の私たちが自分の家を建てるということは、費用的に恐らく出来なくなるということでもあります。

新築はお金持ちの道楽となる時代がそこまで来ている感じがしますが、これだと建築産業はほぼ成り立たなくなるかも知れませんね。

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