お知らせ : ページ 18

同じシリーズでもこんなに違います

みよし市のお客様の輸入洗面水栓をメンテナンスする為に、ハンドルアダプターと呼ばれる部品をカナダから取り寄せました。

水栓金具は、モエン(Moen)製のモンテセロ(Monticello)。

このシリーズにはキッチン水栓などもありますが、日本でよく使われてきたのは洗面用の水栓金具です。ただ、この洗面水栓は、時代によって使われる部品がいろいろあるということが難点でもあります。

写真は、ハンドルレバーを水栓本体の台座に固定する為に使うアダプターなんですが、同じシリーズの同じ洗面用なのにこんなにも違います。また、これらとは違うものがもう1つ存在するということもビックリです。

ですから、メーカー自体も混乱しているようで、最初に注文した時は要求と違う左の黒い部品が送られてきました。部品が合わないと再度手配をお願いした処、送られてきたのが右側の青い部品です。

恐らく今回の部品はうまく適合するように思いますが、微妙に形状が違う部品も存在している為、実際に装着してみないとはっきりしたことが言えません。

特にこちらのお客様は、手元に何も資料が残っていないということでしたので、水栓の品番や製造時期から部品を特定することが難しく、結構手配に時間が掛かってしまいました。

それでもこうやって部品が手に入れられたというのは、根気と経験に拠る処が大きいでしょうね。

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ハードの網戸固定ピン

静岡県のお客様から、輸入サッシの網戸を窓に固定する為のピンが欲しいというご相談を頂きました。

サッシは、古いアメリカ ハード(Hurd)社製。

今回網戸をご自身でメンテナンスしたいということで、網戸ピンだけでなくグラスファイバー製の網や網押さえのゴムなども一緒に手に入れたいということでした。

網戸ピンについて、頂いた写真がこちらですが、大きさや形状からするとマーヴィン(Marvin)のサッシに付いているものと同じと考えていいでしょう。

シャフト部分はアルミで出来ているようですが、ツマミのパーツは樹脂製でピンを動かす為のバネは鉄製です。写真のものは、バネが劣化していると思いますが、不具合を起こしやすいのはやはりツマミの部分かと思います。

今回お客様からは、ピンのセットを75本欲しいとのご希望を頂きましたので、家中の窓の網戸を修理する以外に、ある程度予備を見越した数になっているのではないかと思います。

網戸固定用のピンは消耗部品ですから、やはり15年くらいしたら定期的に交換したいものですね。皆さんのおうちでも、夏を前に輸入網戸のメンテナンスをしては如何でしょうか?

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随分喜んで頂きました

日曜に埼玉県のお客様のおうちにお邪魔して、玄関ドアのメンテナンスを行ってきました。

輸入の玄関ドアはスチール製のカナダ トリムライト(Trimlite)。

ドアは重さで斜めに下がってきており、戸先(ハンドル)側の方が敷居(ボトムシル)に擦っていました。

ですから、ドアを閉める際はドアノブを持ち上げて、ドアが幾分上がった状態にしないと鍵も掛けられないということでした。その為か、ドアハンドルのラッチは既に破損しており、ちゃんと出てこないという感じのままお使いでした。

当然ドアクローザーの力を使って引き込もうとしても、それくらいではどうにもならないのは必然です。また、ドアを閉めても周囲に隙間が空いているという状況で、気密性や防音性・断熱性も機能していませんでした。

そこで、蝶番が摩耗した玄関ドア用の輸入ヒンジとデッドロック付きのハンドルセット、ドア枠用のウェザーストリップ(気密パッキン材)を交換して、新築時の状態にまで戻すことを目標に作業を行いました。

下がったドアはヒンジを新しくすることである程度は上がりますが、ドアの傾きはヒンジの交換だけでは直りません。

ヒンジを取り付ける前にその下地に薄いシム材を入れて、傾きを調整しながら下がりや傾きを補正します。また、長い取付けビスを使うことでドア枠自体を構造にガッチリ固定することでも傾きを変化させました。

そうすることで、鍵が掛かる位置も元の状態に戻りますから、ハンドルのドアラッチやデッドロックバーの取付け位置も特に変える必要もありません。つまり、元になった原因を正せば、付随した様々な問題も自ずと解決するという訳です。

でも、普通のリフォーム屋さんや鍵屋さんは、特殊な輸入ヒンジを調達せずに、ヒンジの位置を変えたりラッチ受け(ストライク)の位置を変えたり、対処療法でメンテナンスを実施します。

ですから、ドアやドア枠に傷を付けるだけで元通りに直すということは出来ないのです。

調整作業が完了した後、最後にライフタイム仕上げのハンドルやデッドロックを取り付け、ウェザーストリップを新しくしたら、このようにきれいな輸入ドアになりました。

通常の金メッキは10年で茶色く錆が出てしまいますが、ライフタイム仕上げは10年経っても美しいゴールド色のままですから、あとは小まめに水垢が付かないように柔らかなタオルで拭いてあげればOKです。

10年で交換部品の供給がなくなる国産の製品と比べて、何十年経っても直しが利く輸入住宅は本当に素敵だと思います。(但し、信頼出来る専門家を見付けることが、家づくりでは一番大切ということを忘れないで下さいね)

<関連記事>: 傾いた玄関ドア (2024年2月12日)

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やっぱりでしたね

先日ご相談を頂いた岐阜県のお客様のおうちにお邪魔して、現地調査を行ってきました。

アルミクラッド木製サッシのボウウィンドウのガラスが脱落してきたということでしたので、まずは開かずの窓を開けて状況を確認することから始めました。

写真が、その窓の一つを慎重に開けた様子です。一見何もなさそうに見えますが、建具の下枠が密着しているはずのガラスから外れて、大きく隙間が明いているのが分かりますでしょうか。

また、下枠の左端に木枠の継ぎ目が見えますが、下枠部分の木が腐って黒く変色しているのが分かります。つまり、この下枠の木は、ほぼ中が全て腐ってなくなっている状況になっています。

そういう状態ですから、下枠が重いペアガラスを支えることが出来ず、ガラスが下枠の下の方までずり落ちてきているという訳です。(その様子は、以前のブログ記事を参照下さい)

この輸入サッシは、ジェルドウェン(Jeld-Wen)傘下であったノルコ(Norco)製のアルミクラッドサッシですが、既にサービスを止めてしまっていますから、交換部材は自力で探すしかありません。

腐ってしまった木の部分を加工・修復し、脱落したペアガラスも正確なサイズで新しいものを製作します。また、オペレーター等の開閉金物やウェザーストリップも劣化が進んでいますから、そういった部材も全て手配をしなければなりません。

なかなかハードルが高い案件ではありますが、何とか新築時の状態近くまできれいに直したいと考えております。

<関連記事>: ペアガラスの脱落 (2024年3月28日)

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ご自身で交換したことがあるらしい

京都府のお客様から輸入樹脂サッシのバランサーの糸が切れてしまったので、バランサーを入手出来ないかという相談を頂きました。

サッシ・メーカー自体はおっしゃられなかったのですが、シングルハング用のバランサーはいくつかの種類に限定される為、部材の特定さえ出来ればアメリカからの調達に問題はありません。

写真がお客様から頂いた不具合のあるバランサーですが、バネにつなげてあるはずの吊りヒモが2本共なくなっています。

こうなると、窓が自重で落ちてきてしまう状態ですから、何かつっかえ棒をしない限り窓を開けておくことは出来ません。

今後、お客様に部品を特定する為の必要事項をお伺いして、部材の見積をお出しするのですが、それと同時に取付け作業をお客様で行うことが可能かどうかもお聞きしなければなりません。

全くやったことがないということなら、私がメールでやり方を教えた所でちゃんと作業が出来る訳はないでしょうから、最初は私たちが伺ってやり方を見て覚えて頂くことをお勧めしています。

でも、このお客様は仕事が建築関係らしく、以前にもバランサーを交換したことがあるそうなので、わざわざ私がお伺いする必要はなさそうです。

そういうお客様は珍しいと思いますので、もし取り替えは初めてというお客様であれば、適当に挑戦してみるのではなく、正しい手順と今後のケアの方法を習ってからご自身で作業をして頂ければと思います。

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予算がないから、このままに?

私たちの会社から程近い場所にある輸入住宅のお客様から、輸入サッシのペアガラスが割れたという不具合の連絡を頂きました。

夜中に突然割れる音がしたということで原因はよく分かりませんが、外側のガラスだけが割れているということですから、内外の急激な温度差による熱割れか、誰かが石のようなものを投げ付けたか、鳥がぶつかったのかということが考えられます。

ただ、私たちも見た訳ではありませんから、原因を具体的に特定することは出来ません。

こちらの窓は、マーヴィン(Marvin)製のアルミクラッド・ダブルハングサッシ。

マーヴィンの場合は、通常ガラスのみの交換は不可で、建具そのものを交換することが求められますが、メーカーが国内の販売から撤退していますので、交換用の建具の調達も出来ない状況になっています。

しかしながら、それではお客様もお困りになるだろうと思い、多少建具が傷付くかも知れないですが、何とか枠材を分解してガラスのみを交換するという形でご提案を差し上げました。

勿論、少し高額になるというお話を差し上げた上で、他社にオーダーで上下の建具を作って頂いて、それを既存のサッシ枠に入れるということも可能である旨お伝えもしました。

ただ、結論から言えば、予算がないので今回の修理は見送るというのがお客様からの回答でした。

まあ、そういうことであれば、私たちも今回の件から手を引かざるを得ないということになりますが、このままにしておけばガラスからの雨漏りによって木枠が腐ったり、ガラスの一部が下に落ちて誰かを傷付けたり、なんてことになる恐れもあります。

大ごとになる前に何とかしないと、後悔先に立たずということにもなりかねませんから、早めにどこかに修理をお願いすることをお勧めします。

また、今回のトラブルが火災保険で求償出来るかどうかは、契約条件次第ですので、修理と補償は一旦別々に考えて進めることが大切です。

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ペアガラスの脱落

岐阜県のお客様から輸入サッシのガラスが下に落ちて、上に隙間が空いているという不具合の連絡を頂きました。

写真を見ると、ペアガラスの周囲にある金属スペーサーから外側のガラスだけが外れて、落下してきているという状況が確認出来ます。

窓は、ノルコ(Norco)製の4連ボウウィンドウを構成しているケースメントサッシです。

両サイドの2枚の建具が開閉し、中央の2枚の建具がハメ殺しという窓ですが、そのうちの3枚にこういう現象が見られるそうです。ノルコという窓メーカーは既になく、アフターサービスも望めない状況ですから、自力で修理する他はありません。

今回の問題は、建具のペアガラスの防水性に原因があるように思いますから、ペアガラスが使われているサッシでは似たような不具合が起きる可能性があると思います。

通常の状態ではペアガラスは木製の建具枠に支えられているはずですから、ガラスが下へ落ちてきているということは、もしかしたら既に下枠は腐ってなくなっているかも知れません。

ただ、お客様自身では怖くて窓が開けられない状況ということですから、どうなっているかは私たちが伺って窓を開けてみなければ分かりません。

恐らく修復は可能だろうと思いますが、修理に係る費用や時間は相当なものになるでしょうから、火災保険で求償するなどの対応が出来るかどうかが問題です。

皆さんの輸入住宅でも、こうした問題が大きくならないうちに早めに外部の防水処理をして対策をしておくように対処して下さい。

<関連記事>: やっぱりでしたね (2024年4月2日)

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窓の大きさや重さが重要です

昨日、京都府のお客様のおうちにお邪魔して、サッシ・バランサーの調査を行ってきました。

窓は、カナダのMBF ウィンドウズという樹脂サッシメーカーのもので、シングルハングサッシの両サイドの枠に装着されているコイルバランサーという部品が破損していました。

コイルバランサーとは、板バネ(スプリング)の力を利用して、重い開閉建具を軽く上げ下げ出来るようにするサポート部品なんですが、窓の設置場所が浴室であった為、バネが金属疲労を起こして切れてしまったというものでした。

ゼンマイのようなバネは、錆びないステンレスで出来ているのですが、素材の中には何パーセントか不純物が含まれています。その為だと思いますが、浴室の湯気や水分に長く曝されて経年劣化を起こしてしまうことがよくあります。

写真はサッシ枠の中に入っていたコイルバランサーを外した状態ですが、ハウジングと呼ばれる白い箱の中に入っていたバネ2つが切れて外に出ている状態です。

これを交換する為には、バネが支えられる建具の重さや建具の大きさが分からなければ部品を特定出来ません。その為、今回わざわざ名古屋から京都まで出張して、建具を外してその重量やサイズ、ペアガラスの厚みなどを計測してきました。

また、どういった規格のコイルバランサーが装着されているかについても確認が必要ですから、特殊な工具を使ってサッシ枠の溝からコイルバランサーを取り出して、その仕様や大きさを確認しました。

普通はサッシ枠をカットしてこれらを取り出すのですが、切り口が露出するとどうしても見栄えがよくありません。

ですから、私たち ホームメイドは、カットをしないで溝部分を一時的に広げることでコイルバランサーを交換していますから、サッシ枠が傷付くことは全くありません。なかなかこれが出来る修理業者さんは、日本にいないんですよね。

<関連記事>: 今週交換に伺います (2024年4月10日)

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鍵が掛けられます

静岡県のお客様から輸入網戸の部材をいくつか購入したいというご相談を頂いた際に、掃出しサッシの網戸の取っ手も手に入らないかというご希望も頂きました。

それは、ハード(Hurd)製スライディングパティオドアに付いている大きなスクリーンドアに付いているもので、内蔵されたレバーを下げるとロックが掛かる仕組みが付いています。

防犯上どうかというと然程の効果がないとも思えますが、それでも網戸を開けて侵入することは防げますから、簡単な鍵でもないよりはいいかも知れません。

この鍵付きの取っ手は樹脂で出来ていますから、20年近く日差しや風雨に曝されていると、どうしても劣化して割れたりしてくると思います。

国産サッシであれば、もう交換部品はありませんということを言われるかも知れませんが、ハードのこの部品は今でも手に入れることは可能です。

勿論、他の古い輸入サッシ・メーカーの網戸部品でも大方調達出来ると思いますので、もし破損などで交換をしたいという場合でも対応は可能です。

メーカーによっては鍵が付いていない取っ手が付属している場合があるかも知れませんが、部品によっては鍵付きの同じ取っ手に交換出来るものもありますから、もし多少でも防犯性を上げたいという方はご相談下さい。

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全体的に交換時期かも・・・

神奈川県のお客様から輸入の古いドアレバーのドアラッチが欲しいというご相談を頂きました。

ドアレバーは、旧タイタン(Titan)製のもので、ラッチは先っぽの頭の部分が丸くなっているドライブインラッチです。

国産のものもそうなんですが、今のラッチの多くは、頭にフェースプレートと呼ばれる金属製の板部品が付いていて、そこをドアに固定して取り付けます。

ドライブインラッチは、取付け穴にそのまま差し込むだけで固定出来ますから、簡単で早く取り付けられるというメリットがあるのですが、今では国内の輸入住宅で殆ど見掛けなくなりました。

勿論、アメリカではまだまだよく使われている部材ですから、他のドアノブ・メーカーを含めてドライブインラッチは広く出回っています。

私たち ホームメイドではドライブインラッチも調達していますから、交換部品に困ることはないのですが、今回はドライブインラッチだけの問題ではないかも知れません。

写真をよく見ると、ラッチの鍵爪がちょっとしか出ていないという不具合の他に、ドアレバー自体も少し下がり気味な感じがします。

恐らくレバー部品に内蔵されているバネが弱ってきているように思いますので、ドアレバーもボチボチ交換時期に来ているのではないかとも思います。

ただ、このデザインのものは、既に生産中止となっているでしょうから、新たな製品を選び直す必要があります。

ラッチだけの交換でもいいかも知れませんが、この機会におうちのドアレバーを新しいデザインに変えてみることもリノベーションとしてはありだと思います。

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