お知らせ : ページ 14

発見が遅いベランダの雨漏れ

先日、弊社の近くのお客様からバルコニーの防水工事をご依頼頂きました。

通常、ベランダの防水というと、床面のFRP(強化プラスチック)防水のことを指すのが殆どですが、雨漏れの原因は床だけではありません。

写真のように、手摺の笠木カバーやハンドレールの立ち上り・つなぎ目といった場所が見逃されるケースが多くあります。

これらの場所には、プラスチックやゴム製のカバーが付けられているのですが、予めちゃんとした防水処理が施されていなかったり、カバー自体の経年劣化があったりして、隙間が生じていることが殆どです。

こうなると、雨漏れによる構造体の腐食や劣化が建物内部で起こってきますから、それが目に見えるようになった頃には中が手が付けられない状態になっているかも知れません。

こういう場合、悪くなったものを交換すればいいのではと思われがちですが、実際にはサイズの違う手摺材の部品類しかなかったりして交換出来ません。

これも国産資材にありがちなモデルチェンジによる修理部品の生産終了が問題だと思うのですが、私たちではどうしようもありません。

私たちは、こうした部材をこれ以上傷めないように、部材を接着・固定したり、隙間を防水材で埋めたりしてから、最終的にはウレタン塗装などで防水塗装を施します。

勿論、塗装前には付着した汚れや水垢などを丁寧に拭き取って、塗装の下地に浮きが生じないようにすることも大切です。

この洗浄作業が不十分だと、接着剤や塗装が密着せず、そのうち剥がれてきてしまうというトラブルが発生しますので、信頼出来る業者選びは最も重要な要素です。

輸入住宅の新築やメンテナンス、コンサルやコーディネートをして欲しい、家全般のチェックやアドバイスを受けたいので、現地調査を希望するという方はお問い合わせ下さい。全国どこでもご相談を受け付けます。尚、相談や問い合わせの前には、日々更新する記事をいくつかご覧の上適否をご判断願います。また、これらの記事が、多くの皆さんのお役に立てて頂ければ幸いです。

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15年で部品はない

2009年に私共が新築した輸入住宅ですが、エコキュートの給湯機から水漏れするという相談を頂きました。

どういう状況かをチェックする為に現場へ行ってみると、室外機の中の排水管から常に水が出ている状態でした。

排水管の中に溜った余分な水が出ているのか、それとも給水管の方から漏れているのか、奥の配管まで見ることが出来ない状況でしたので、少し様子をみて頂くようにお願いしました。

その数日後、ポタポタ排水管から出るといった状況ではなく、蛇口を少し回したくらいの水が室外機の底板から下に落ちるというくらいになってきました。

ここまでいくと、室外機の内部配管に不具合があるということがほぼ確定しましたので、メーカーであるパナソニックのサービス会社へ連絡をしました。

そうした処、サービス会社からは、製品が古くて交換部品の在庫もなく、見に行くことは出来ても修理することは不可能との案内を受けました。

施工から15年になるかならないかというくらいですので、家電製品と考えればそろそろ寿命かなとも思いますが、住宅設備と考えればもう少し長くメンテナンスが出来るようなモノづくりをしてもらいたいというのが本音です。

製品の改良は大事なことですが、素材の見直しだけにして、交換時にはユニット部品の交換で修理が出来るようにするなんてことは出来そうに思えるんですが・・・。

とにかく、日本のモノづくりは、どんどんモデルチェンジして、不具合が起こったものは修理せずに買い替えていくという方向でしか作られていません。

既にスクラップ&ビルドの社会では持続不可能な経済状況ですから、日本の住宅設備も直しながら長く使っていくという方向に舵を切る時期に来ているのではないでしょうか。

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コーナー材は20年で交換しましょう

茨城県のお客様から、古い輸入サッシの網戸を直したいというご相談を頂きました。

破損している網戸は複数あるようで、当初は新しいものを作ることが出来るかという相談でした。

でも、送って頂いた写真を見させて頂いた処、アルミフレーム自体は曲がってもおらず使えそうな感じです。

交換が必要なのは、プラスチック製の網戸コーナー部品や網戸を窓に固定する為のピン4つ、網戸の網や網押さえのゴム。こういった部材は、ほぼ汎用部材である為、アメリカの部品メーカーから取り寄せれば、網戸を新調しなくても修理して使うことは可能です。

取り敢えず、網戸の詳細が分かれば、修理費用をご了承頂いた後壊れた網戸を弊社宛に送って頂くことで修理を実施することが出来るはずです。

勿論、お客様自身で修理をして頂くことも出来ますが、いくつも網戸があるとなかなか修理に時間も掛かりますので、私共のような専門業者にお願い頂いた方が簡単で時間もセーブ出来るかも知れません。

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デザインを変えたくないなら・・・

アメリカで製造され、日本の輸入住宅でも多く採用されてきたドアノブ(ドアレバー)の製造・販売が終了します。

それは、クイックセット(Kwikset)社のハンコック(Hancock)とコモンウェルス(Commonwealth)。

昔は、クイックセットのドアノブと言えば、真ん丸の形状をしたサーカ(Circa)でしたが、随分前にサーカの販売が終了してからはおまんじゅうを少し潰したようなハンコックが販売されてきました。

ドアレバーについても、昔はツーレーン(Tulane)と呼ばれるタイプがありましたが、現在はコモンウェルスが標準的でした。

その2つのドアノブ(ドアレバー)が終売となってしまうというのですから、輸入住宅にお住まいの皆さんにとっては、少し大変なことかも知れません。

勿論、それに代わるものはクイックセットに存在しますが、どうしたってデザインは少々違うものになってしまいます。

最近家中のドアノブの調子がおかしくなってきたので、そろそろ違うものにしたいと考えている方であれば、全て新しいタイプにして気分を一新するのもいいとは思います。

ただ、1ヶ所2ヶ所調子が悪いというお客様にとっては、そこだけデザインが変わるというのが気になることがあるかも知れません。そういう場合は、私共のような輸入の専門業者に相談して、入手可能なうちに購入をしておくことをお勧めします。

基本的に製造が終了した段階で、販売は在庫限りとなることをご留意下さい。

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熱割れか?

尾張旭市の輸入住宅の屋根裏で、ダブルハングサッシのガラスが割れたので、修理をしたいというお話を頂きました。

輸入サッシは、マーヴィン(Marvin)製インテグリティ(Integrity)の木製アルミクラッド。

屋根裏には2つの妻壁があって、そのどちらにもダブルハングが付いているのですが、その両方の窓共ペアガラスが割れているそうです。

勿論、ペアガラスの内側と外側の両方のガラスが割れたということではなく、室内側のガラスのみが割れているようです。

屋外側であれば、鳥が当たって割れるバードストライクということもありますが、室内側ですから温度差(変化)による熱割れのような気もします。

ただ、屋根裏に2つあるダブルハングの両方にそういった不具合があるというのは、非常に珍しいケースかも知れません。

ガラスの交換が出来ないように作ってあるインテグリティの建具(障子)ですので、ペアガラスを外すというのは非常に厄介です。

何れにしても、メーカーが交換建具を供給してくれない以上、私たちが建具のガラスを交換する以外に方法はありませんから、困難でもやるという方向になると思います。

また、費用も時間もそれなりに掛かる仕事ですから、まずはお客様の注文を頂かないとスタート出来ないことは確かです。

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不具合の多くは、バネ切れかヒモ切れ

長野県のお客様から、シングルハング用のバランサーに不具合があるので、交換部材を調達したいというご相談がありました。

サッシ・メーカーについては不明ですが、おうちは築10年だそうです。

バランサーに不具合があるということですが、10年というのは意外と早い寿命だと思います。

写真がそのバランサーですが、バランサーに内蔵されているバネが複数箇所で破断しているのが分かります。また、バネの破断によって吊りヒモが緩んでしまい、外れ掛かった状態になっているようです。

今回はバネが切れてしまっていますが、場合によっては吊りヒモの方が切れてしまうこともありますから、そのどちらかが悪くなれば交換せざるを得ません。

バネは若干錆びが出ている感じもありますが、寿命については現場環境や製造ロットなどいくつか要因があると思いますので、要因が複数に亘ることもあるでしょうから、はっきりとは原因を断定出来ません。

何れにしても、このような状況になりましたら、サッシの両サイド共バランサーの交換が必要ですし、おうちのサッシ全体も同様に寿命が来ていると思われます。

海外からの送料といった経費のことを考えて、一度に全部のバランサーを交換することが得策のような気がします。特に、今後円安やアメリカのインフレが進んでいけば、更に購入金額が高くなることも考えておかなければなりません。

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木枠が腐る前に雨漏れ対策を!

岐阜県の輸入住宅にお住まいのお客様から、輸入サッシの木枠が黒くなってきているので直せないかというご相談を頂きました。

サッシは、マーヴィン(Marvin)製アルミクラッド木製サッシ。

そういう状態のサッシは複数あるようで、程度の違いこそあれ修理が必要なのは明らかです。

以前からブログ記事等で書かせて頂いている通り、アルミクラッドサッシは外装をアルミのカバーで覆っていますが、長年使っていればカバーが及んでいないカバーのつなぎ目やガラスとの接点などから雨が建具(障子)の内部へと浸入してきます。

そうした水はアルミカバーで覆われた木枠の中に溜まり続ける為、そのうち木が腐ってきてしまいます。

ただ、中から腐ってくるので、最初は全く表面にその兆候は見られず、枠が黒くなってきた頃には木枠の中に空洞が出来る程腐っているという状況になります。

マーヴィンのサッシでは、こういう場合建具そのものを交換して対処をするのが一般的でしたが、マーヴィンが日本から撤退してしまった今は、部分的に建具枠を外して新しい木で枠を作る以外方法はありません。

ただ、外側のアルミカバーやウェザーストリップ(気密パッキン材)が装着出来るように細工をしなければなりませんから結構な手間が掛かります。

当然そういうことが出来る職人も国内では限られていますから、誰でもどこでも簡単にやれるという代物でないことはお分かりでしょう。

円安やインフレ等による材料高や職人の工賃の高騰などもあって、こうした修理は新品のものを買うよりも高価になることもしばしばです。

これから台風や梅雨で大雨が降るシーズンに突入しますので、まずはご自宅のサッシの状態をチェックすることが大切です。

もし新築から一度も外部の防水作業を行ったことがないということなら、早急にガラスの周囲等を防水処理する必要があります。

そうしておいて、建具木部に腐食や損傷が見受けられるようなら、それが広がらないうちに木枠の修理を行うようにして下さい。

もう一度言いますが、雨漏れは最初気付かないうちに進行します。パッと見うちは大丈夫だと思わずに、新築から10年以上経っていたらすぐに外部の防水対策を行いましょう。

<関連記事>: 運がいいのか悪いのか? (2024年7月13日)
<関連記事>: 腐ってもマーヴィン (2024年9月30日)

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何とか直せるといいのですが・・・

私共が新築した築20年弱の輸入住宅ですが、キッチンの水栓金具が水漏れするというご連絡を頂きました。

アメリカンスタンダード製のハンプトン(Hampton)というキッチン水栓ですが、クラシックなゴールドのボディに白いクロスハンドルが付いた可愛らしい水栓です。

今は、こんなに美しい水栓金具をアメリカで殆ど見掛けなくなりましたが、出来れば長く使って欲しいと思うのは、私だけではないと思います。

水漏れしているのは、丁度鶴首の吐水管とその台座が接する部分ですが、ここの台座の中には水漏れしないようにゴム製のリング・パッキンが付いています。

通常はそのリングを交換してやれば元通りになるはずですが、鶴首に少しガタツキがありますので、もし鶴首の管が歪んだり変形していたりしていれば、リングだけを交換しても水漏れは止まらないかも知れません。

そのリスクをお客様にもお伝えした上で、もし交換してもダメであれば水栓金具ごと交換しましょうということになりました。最初から水栓を交換してしまえば、そんな余分な費用や手間も掛かりません。

でも直して使えるという僅かな希望を、何とかつなげたいというのも人情です。まずはアメリカから交換部品を調達して、修理をやってみるというのもSDGsじゃないでしょうか。

<関連記事>: 水漏れ修理完了! (2024年6月30日)

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調達した長い網戸クリップ

以前千葉県のお客様から輸入サッシの網戸を固定する為の網戸クリップが手に入らないかというご相談を頂いておりましたが、ようやく今回アメリカから部品を入手することが出来ました。

通常の網戸クリップは、脚の長さは数ミリから1cm程度なんですが、お客様のおうちに取付けられているもの(写真の白いクリップ)は長さが3cmもあるタイプでした。

結構特殊なサイズでしたから探すのにも苦労したのですが、写真にある黒い網戸クリップを見付けました。

長さが若干違う為、もしかするとワッシャーを1枚程度噛ませて取り付ける形がいいかも知れませんが、そんなことをしなくても大丈夫なくらいの大きさだと思います。

あと、今回固定用のクリップを窓枠に取り付ける為のネジも調達しました。既存のものは鉄製で錆びてきておりましたので、将来のことも考えてステンレスで出来たネジ(スクリュー)を手配しました。

こちらのネジも既存のものと比べると若干長い気がしますが、こちらもワッシャーで調整出来るくらいの差でしかありません。

本当は既存のものちょ同じ色の白があれば一番でしたが、色は黒しかありませんでしたし、ネジもインチで作られたものでしたので、これが今手配出来るベストだと思います。それにしても、各地からいろいろご相談を頂きますねぇ。

<関連記事>: 足の長い網戸クリップ (2024年2月13日)

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スパイラル・バランサーの破損

岐阜県のお客様から、アパートの輸入上げ下げ窓が開けられないということでご相談を頂きました。

輸入サッシは、カナダのCWDウィンドウ製樹脂サッシ。

こちらのシングルハング(下窓だけが開閉する上げ下げ窓)は、少し特殊なスパイラル・バランサーと呼ばれる吊り金物が使われています。

螺旋状に動く金属棒がバランサーに仕込まれていて、それがバネに連動して建具を持ち上げ開閉させるという構造になっています。

つまり、バランサーが経年劣化で破損してしまうと、窓を持ち上げることが出来なくなり、サッシを開閉させることが難しくなります。

バランサーの寿命は15年程度ですから、そのタイミングが来たら建物の全ての窓バランサーを交換しなければならないのですが、殆どのおうちではそれ以上の年数が経っても使い続けているのが現状です。

耐用年数を超えている訳ですから、いつ壊れても不思議ではないのですが、突然そうなると多くの人はパニックになるかも知れません。

国内のリフォーム屋さんやサッシ屋さんは、輸入のバランサーには慣れていないと思いますので、材料の調達や施工に関してもやったことがないということが多いと思われます。

CWDは既にプライジェムという会社に吸収合併されて会社が存在しませんから、カナダのメーカーに部材供給や施工をお願いすることも出来ません。

ですから、私たちのように海外の部材メーカーから直接材料を入手し、交換施工まで行えるという会社は国内でも珍しい存在かも知れません。

<関連記事>: ねじった棒で吊り上げます (2024年6月15日)

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